気候の変化を意識して育てる植物:シクラメン

植物のおはなし
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さて、これまで私が育てた植物についての総括として、バラベゴニア・エラチオールともみの木パンジー・バジル・パセリ・ラベンダーポインセチア・ゼラニウム球根植物(チューリップ、ローズリリー、畑地性カラー、ヒヤシンス)を紹介してきました。今回は、シクラメンを紹介します。

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シクラメン、苦手意識ありました…

シクラメン、実は、育てるのが苦手という意識がいつもありました。クリスマスの時期、つまり冬になると、お花屋さんの店頭に出回る花、シクラメン。雰囲気に乗ってお家に購入するものの、春がすぎるころには気がつくと枯れてしまっているというパターンが多かった記憶があります。スペインに来てからも、最初に購入したシクラメンは、時期が過ぎると元気がなくなってきてしまって、葉がどんどん黄色くなってきて落ちてしまい、ハゲ頭みたいな姿になり、夏を過ぎ、秋が来ても、新たに葉が生えてこない、そういうパターンでした。だから、シクラメンは、毎年冬に購入する植物、そう思っていたのです。

元気な株に出会う

ですが、2013年に出会ったシクラメンは違っていました。10月だったか、シクラメンが出回るにはちょっと早めの時期に、郊外の大きな花屋さんで購入したのですが、以前購入したものに比べると一回り株の大きな鉢でした。葉も肉厚というか、さわったときに薄くなく、しっかりしていて、葉もたくさん出ていました。

そして、シーズンが過ぎても、緑色の葉はツヤツヤしていて、衰えることもなく次から次へと葉が出てきて、花芽も付き、花が咲いてくれます。休眠なんてしません。夏場はさすがに花の数は減るものの、季節なんか関係ないみたいに一年中花を咲かせています。肥料もほとんどあげてないし、大したケアなんて何もしていないのに、トラブル知らずで、ベランダですくすく育ってくれました。お水は土がカラカラに乾いてからあげる程度で全然大丈夫。常にたっぷり葉が覆い茂っているシクラメンを見ていると、気持ちがほっこりするのでした。

水遣りに失敗さえしなければ…

結局、我が家にて、シクラメンは3年の間、ベランダを鮮やかに彩り、我々の目を楽しませてくれました。唯一後悔する点といえば、2016年の夏、私が日本に滞在している間、他の人に水遣りをお願いしていたのですが、夏の乾燥した時期に水遣りの頻度が少なすぎたのか、私が帰ってきたら、株がかなり弱っていました。葉も黄色くなって、数がどんどん減っていきます。これはマズいサイクルにハマったな、と思いました。そこで、水遣りの頻度をどんどん増やして、株の回復を全面的にお手伝いすればよかったのかもしれません。ですが、犬やら子供やらで、私もつい手が回らず、シクラメンの水遣りをうっかり忘れるなんてことが何度か続くうちに株がすっかり弱ってしまい、最後には枯らしてしまいました。優秀な子だったのに本当にひどいことをしてしまったなと思います。そして、同時に、今の私は、シクラメン一つまともに育てられないような生活をしてるんかな、とも思い、ベランダの植物とのお付き合いについて、今一度真剣に考える必要性に迫られました。私は今、植物に時間を割けない、じゃあ、どうしよう、と。

地中海性気候を意識して育てる

私のことはこれくらいにしておいて、シクラメンは、もともと地中海が原産の植物です。つまり、私の住むスペインは地中海沿いの国。シクラメンはこちらの気候にマッチした植物なのです。だから、病気が付いていないような株さえきちんと選べば、たいして苦労をせずに育てられたのかもしれません。逆にいえば、夏は涼しく乾燥していて、冬は温暖で湿気のある、という地中海性気候っぽい環境で育てれば上手く育つということです。日本でいうと、具体的には次のような点に注意でしょうか。

  • 霜が張るような寒い冬は苦手なので、その時期は室内の日当たりの良い場所で管理。
  • 秋冬は普通に屋外で大丈夫、ただし西日のような強い直射日光には要注意。
  • 夏場の高温多湿は、シクラメンが一番苦手な環境。東向きのベランダなど一日に日の当たる時間の限られた日陰の涼しい場所で管理する。
  • いつの季節も、水はあまりあげなくて大丈夫。土がカラカラに乾くのを確認してからあげる。でも、土がカラカラの状態が何日も続いてはダメ。

いかに地中海的気候に近づけてあげるかがキーといえそうです。私もシクラメンは好きな花なので、またいつか、再び挑戦したいと思います。

 

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