多肉植物にぴったりな寄せ植え鉢の素材別まとめ【後編】

多肉植物
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多肉植物の寄せ植えに重要な役割を果たすのが入れ物となる鉢です。前回は、プラスチック鉢と素焼き鉢のメリットとデメリットを考え、多肉の寄せ植えに似合う鉢を紹介しました。

多肉植物にぴったりな寄せ植え鉢の素材別まとめ【前編】
多肉植物を育てていると、一度はやってみたくなる寄せ植え。今回は、鉢と素焼き鉢のメリットとデメリットを考え、多肉の寄せ植えに似合う鉢を紹介します。

今回は、陶器鉢、ブリキ鉢、ガラス鉢、木箱の鉢についてご紹介します。

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陶器鉢

陶器鉢のメリットとデメリット

素焼きの鉢が、土を焼いて作っただけの状態なのに対して、陶器鉢は、素焼きに釉薬をかけて仕上げたものです。釉薬を塗って焼くために表面がガラス質になっているので、素焼きの鉢のように、水が鉢の中に染み込みません。素焼き鉢のように、カビや苔で鉢の色が変色することはないので、いつまでも綺麗な色を保てます。

水が鉢に染み込まない分、乾きにくいので水持ちは良くなります

乾きにくいということは、通気性や吸水性は悪くなりますので、素焼き鉢よりは水遣りの量や間隔を少し開ける必要があります。その点では、プラ鉢に近いものがありますが、鉢が厚いおかげで、プラスチック鉢と違って熱伝導性は低いため、プラ鉢のように急激な熱で根が痛むといったリスクは低くなります。

陶器鉢は、バリエーションが豊かで、高級感もあるので、プラ鉢の鉢カバーとしてもよく用いられますね。

ここで少し、陶器鉢を見てみましょう。

貫入釉が味わいある陶器鉢


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陶土と釉薬の縮みを微妙に変えてクモの巣上の表面ヒビを作ることを貫入釉というそうですが、絶妙な表面ヒビの味わいが素敵な植木鉢です。湯飲み茶碗みたいな柄が素敵。和風テイストにも、アンティークな洋風テイストにも合いそうですね。鉢には穴も開いており、陶器の受け皿も付いています。

ワンちゃんと多肉コラボの陶器鉢


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玄関先など室内のインテリアとして良さそうなワンちゃんの形をした陶器鉢です。サイズは12☓7.5☓8センチ。ミニサイズなので、小さい多肉さんに向いていますね。日陰が好きな多肉植物(ハオルチアやガステリアなど)を入れて、室内に飾ったら可愛い感じです。

金属鉢(ブリキ鉢、アルミ鉢)

多肉植物の寄せ植え鉢として人気のブリキ鉢。

ブリキというのは、鉄に錫をメッキしたものです。そのままでは錆びにくいのですが、傷ついた所から中の鉄が錆び始めるという特性があります。わざとサビを出して、味を出すという使い方もできますね。市販の缶詰をリメイクして作った場合は、ブリキ鉢というよりアルミ鉢になる場合もありそうなので、ここでは金属の鉢としました。

金属鉢(ブリキ鉢、アルミ鉢)のメリットとデメリット

ブリキ鉢は、薄手の金属なので、穴の空いていない金属の鉢でも、自分で開けることも可能です。穴の空いていない陶器やガラスなら、自分で穴を開けるのはほぼ不可能ですからね。

当然金属なので、プラスチックや陶器鉢と比較してもダントツで熱伝導率は高いです。ブリキ鉢のような薄手の金属製だと余計に高くなります。つまり、熱しやすく冷めやすい。暑い場所に置いておくと、プラ鉢同様に鉢の中の温度が高くなって根を痛める可能性が高まるし、冬に寒い場所に置いておけば一気に冷え込んで、土が凍る可能性も。なので、夏場は遮光したり、冬場は凍結する環境を避けるなど、ブリキ缶はなるべくマイルドな環境に置いてあげるようにしましょう。

フレンチシルバーのブリキ鉢


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フレンチアンティークのシルバー調なブリキ鉢。サイズは、21×11.5×9.5センチ。穴もきちんと開いているのが嬉しいところ。シンプルなデザインなので、多肉の種類や、周囲のインテリアを選ばずに置けそうな感じです。

ガラス鉢

これまで見てきたプラ鉢、素焼き鉢、陶器鉢、金属鉢(ブリキ鉢)と比べるとマイナーなガラス鉢です。

ガラス鉢のメリットとデメリット

ガラス鉢は、透明で、土の中も含めどこの角度からも眺められるため、ハンギングにしても綺麗です。多肉はもちろんエアプランツとも相性良さそうです。

一方、ガラス鉢は割れやすく穴が開いているものはあまり見かけないので、室内用の鉢として使われることが多いです。

ガラスの熱伝導率は、陶器と同じか少し低めですが、材質が薄いと熱が伝わりやすくなります。なので、ハンギングのガラス鉢は、強い直射日光が当たるエリアに置くのは避けるのが無難でしょう。

陶器と同様、いやそれ以上に吸水性や通気性はありませんので、鉢に底穴がない場合はなおさら、根腐れを起こさないように水遣りの量に気を使う必要があります。

ガラス鉢に限りませんが、穴の開いていない鉢は、多肉植物がパーティに出かけるような感覚で、あくまでも短期間の楽しいおめかしと割り切ってデコレーションするといいのかなと思います。室内に置くということで、日陰の好きなハオルチア勢と相性良さそうです。

ここで少しガラス鉢を見てみましょう。

ハンギングも可能なガラス鉢


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こちらは、ハンギング可能なように丈夫に吊るす穴の空いた丸型のガラス鉢です。底面は平らになっているので、普通に置いて使用することも可能です。直径約10センチの鉢が2個セットで、ハンギングのための麻紐も付属しています。

木箱(木製鉢)

木製鉢の木箱は、鉢というよりも鉢カバーとして使用することが多いかもしれません。が、木箱にいきなり多肉を植えることも不可能ではないです。後日書きますが、実際、我が家の寄せ植えは現在、木箱で挑戦中です。

木箱(木製鉢)のメリットとデメリット

木は見た目にもぬくもりがあるし、熱伝導率も低いので急激な温度の上下を緩和してくれます。また、木が土の水分を少し吸収してくれるので、吸水性や通気性を少し期待できます(木箱に直接土を入れた場合)。

ただ、木箱を直接鉢として使用する際に気をつけることは、水をあげたときに、木の板の隙間から水が溢れることがあることです。

また、穴が空いていない場合は、他の種類の鉢同様、底に水が溜まりやすいので、植物の根腐れはもちろん、木という材質から木箱自体が腐食してくる可能性があります。なので、

  • 土全体が完全に乾いてから水をあげるようにする
  • 水遣りの際には下にたまった水を鉢を傾けて捨てる
  • もしくは、底に貯まるほどの量の水を与えない
  • 雨ざらしになる場所に置かない

などの工夫が必要です。

ここで2つほど木箱の鉢を見てみましょう。

痒いところに手が届く木箱の鉢


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オーソドックスなスクエア型の木箱の鉢です。この鉢の嬉しい所は、木箱なのに底穴があり、ライナー(水漏れを防ぐための透明ビニールポット)が付属していることです。このため、水漏れや通気性の悪さを気にすることなく、直接木箱に植え込むことができます。サイズは9.5 x 21.5 x 9.5 センチで、3号鉢が2つ入る大きさとのこと。なので、鉢カバーとしても利用可能です。私が日本にいたら、この木箱の鉢が欲しかったなぁ。

箱庭みたいな木箱の鉢


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こちらは底が空いていないタイプの木箱の鉢ですが、写真の例では思いっきり多肉を直植えしていますね。多肉植物は水少なめに育てるので、木箱でギリギリ栽培できるタイプの植物なのかもしれません。いずれにせよ、水遣りの量や頻度には気をつける必要があります。

こちらの木箱は、3つのエリアに分かれていて、それぞれに寄せ植えが可能です。販売しているのは木箱のみなので、フィギュアや他のアイテムはお好みのものを各自で揃える形になります。サイズは、19.5×13.8×9.5センチです。

まとめ&番外編

これまで、鉢の素材別にそのメリット・デメリットを考えながら、多肉植物の寄せ植えに合いそうな鉢を見てきました。

多肉の種類だけではなく、それが入っている植木鉢が個性的であれば、多肉がより引き立ちますからね。他にも工夫次第でユニークな鉢を作ることができます。

例えば、花瓶もこんな風に使ってみたり。

 

こっちは、ちょっと、やり過ぎかな…。

まぁ、これは極端な例ですけど、植木鉢がカワイイと多肉も余計に素敵に見えるということですね。

皆さんも、様々な形や素材の鉢で、多肉植物の寄せ植えに挑戦してみてくださいね。

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