昨日、11月25日に「お試し去勢」を実施しました。注射をブスリ、10秒で終わりましたさ
さて、この「お試し去勢」にいたるまではいろいろな道のりがございました。
先日も男性ホルモンの話をしましたが、最近のネモは大人化が著しく、マーキングなりマウンティングなり、とちょっと大変になりつつあったのでした。
変化が感じられたのは生後6ヶ月ごろを過ぎたあたりから。周囲の物音にすごく敏感になり、それまでは滅多に吠えない子だったのに、些細な物音にも警戒吠えをする感じになったんですね。
訓練士さんとのトレーニング
ネモが7ヶ月を過ぎたあたりから、犬の訓練士さんにお家に来てもらってトレーニングを開始しました。週に2回のペースで15セッション。そのセッションもちょうど今週で終わりです。訓練士さんも、頭が良すぎる、と舌を巻いた仔。しかし頭が良いということは、訓練も生半可では成功しない、相当苦労する仔という意味でもあります。
もともとネモは兄弟犬の中でも気が強くてリーダーシップを取りたがる、お山の大将さんだった子。頑固者で、粘り強く、コマンドも分かっているくせに従わなかったりする。散歩でも気に入らない方向だと座り込んで動かなかったりしました。それもこの2ヶ月で随分改善されてきたけれど。
去勢手術
そして、同時に、去勢についても考え始めました。やるべきなのかなぁ、と思い始め、いろいろ情報を調べるとホルモン系の病気を防ぐためにも良いとか書いてある。この先、繁殖の予定もないしなぁ、と思い、近所の獣医さん(2件ほど)に去勢について問い合わせました。こっちの獣医は、いきなり金額(予算)の提示から入るのね。
うちに最も近い所にある獣医さんは幸か不幸か、スペインでも有数の名医といわれる獣医の病院。各地からわざわざ訪れる人が多数いるらしいんだけれど、普段ちょっとしたこと(ちょっと具合悪いとか)で行くには、お値段が超高い。今回の去勢費用も検査なり手術なり云々で500ユーロとか提示されて、汗。
あとはもう一件、少し遠いけど、一度通ったことのある良心的な獣医さんにも問い合わせると200~300ユーロ。ま、こんな感じなんだろうか。日本より高めだけど仕方ないよね、と思い始めていた矢先。
周囲の大反対に遭う
「ハァ、去勢?何考えちゃってんの?」
「男の玉取る気?」
「自然のままが一番」
「太るよー」
「去勢して性格変えるなんて甘い」
云々、云々。Rの家族、友人、ネモの育てのブリーダーさん(イタリア在)にも言われてしまった。
みな、一理ございます。ここスペインはカトリック教徒の国だから、そういう宗教上の理由も影響していると思う。アメリカ、イギリスなどのアングロサクソン系(これにはなぜか日本も含まれる)が去勢推進派の国々だとしたら、スペイン・イタリアなど南欧諸国は去勢反対派になるんでしょう。
確かに周囲の犬仲間を見ても、動物保護センターからやってきた犬でない限りは、去勢も避妊もしていないのが大半。だから普通に散歩していても発情中の雌には絶対ぶつかるわけで、それだけに雄犬は結構なストレスになっているんですけれど、飼い主の信条だからねん……。
すごいのになると、発情中のメスをノーリードで散歩させたりとかしているものね。そういう飼い主の大半はオバちゃんで、興奮して寄ってくる雄犬の飼い主らに「今、この子発情中なの!」と逆切れモードで言ってきたりする。当然、雄犬の飼い主(これにはなぜかイイ年のオヤジが多い)の方は、「発情中のメスをノーリードで散歩させんな、ボケ!」って応戦してますけどね。
一方、外国人の女性なワタシなんか弱気なもんだから、「ネモ、我慢しろよ、黙ってやり過ごせよ!」って感じになってしまう。チンピラネモは解せないモードで、目を血走らせながら、リードを引きまくっている。ネモが子犬だった時分に仲良くしていた散歩仲間のオバさま方(みんなネモより小さな雌犬を連れていた)とも、その仔たちに発情がくるたびに疎遠になっていったっけ。(後編に続く)
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