子どもの英語学習としてのユーチューブ視聴、メリットとデメリット。

幼児の教育
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3歳になる少し前に、うちの子どもは英語に興味を持ち始めました。うちはユーチューブ(Youtube)をソニーのプレーステーション3経由でリビングのテレビで時々見せているのですが、パトカーが大好きで、パトカーに関するコンテンツをよくユーチューブで見たがります。今回は、ユーチューブは、子どもの英語学習の教材になりうるかということを考えてみたいと思います(下に続く…)。

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ユーチューブで子どもに英語の番組を見せるメリット

まずは幼稚園児である子どもに、テレビ番組やDVDビデオではなく、ユーチューブ(Youtube)を見せるメリットについて考えてみます。

無料で、内容が豊富

ユーチューブ(Youtube)を視聴するのにお金はかかりません。もちろん、接続するインターネット代はかかりますが、他の英語教材等とは異なり、どのコンテンツをどれだけたくさん見せても、追加で料金を取られることはありません。

また、英語のコンテンツも豊富です。日本のテレビで子ども向けの英語番組を探そうとすると英語学習に特化した番組かアニメの副音声を聞くなど、かなり限られてしまいますが、ユーチューブで検索すると、ピンからキリまで様々な内容に出会うことができます。

一つのビデオが短い

ビデオにもよりますが多くのユーチューブ(Youtube)のビデオは短い(1分~10分程度)点です。子どもは長時間集中するのが苦手です。短いビデオだと、飽きることなく、集中して見られます。

時間を決めて見せる時も、一つのビデオが短いと、「じゃあ、これで最後ね」と言って、すぐにキリの良い場所で、視聴を切り上げることができます。

見たいビデオを子どもが選べる

次に、見るビデオを子どもが選べるという点です。ユーチューブ(Youtube)は、一つのビデオが終了すると自動的にユーチューブがお勧めするビデオが勝手に流れ出します。

ですが、うちの子は、そのままユーチューブのお勧めするビデオを見続けることはあまりなくて、画面下に出てくる他のビデオのサムネイルを見て、次はこれが見たい、と主張します。自分の中で、このビデオを見たいというのがしっかりしてくると、次はあれ、その次はこれ、と次々に指定が入ります。ビデオを見る際に、子どもが非常に能動的に見たいコンテンツを選べるというのは、ユーチューブの良い点と思います。

子どもがすごいなと思うのは、私達は一度も、英語の学習のつもりでユーチューブを見せたことがないのに、自ら英語のビデオを選ぶという点です。最初は、ショベルカーやブルドーザーなどのはたらくくるまから関心がはじまり、ハロウィンやクリスマスの行事に見られるサンタさんやお化けといったファンタジーものに興味を抱くようになりました。こうしたコンテンツは英語のものが多いため、結果的に英語のビデオをより多く見る恰好となっています。

タイムリーな英語が聞ける

ユーチューブ(Youtube)のビデオというのは、一般の人がホームビデオをアップロードしていたり、子ども向けに作られたアニメだったりします。ネットにアップロードされて数ヶ月も経っていないようなものがほとんど。つまり、英語圏の一般の人がリアルタイムで普通に会話している内容や言い回しを聞くことができるという点です。

子どもは3歳を過ぎる頃になると、大人の会話より、自分と同じ子どもの会話に興味を惹きつけられます。同年代の子が出て来て、同じように生活している姿を見るのは、かなり興味を惹かれるようです。これは日本語のビデオであっても同様ですね。

ユーチューブのデメリット

言語を学ぶことは、その国の文化を学ぶこと、でも…

英語を学ぶということは、英語を話す国の文化も学ぶということです。言葉だけを学んで、生活様式や価値観は日本でいいの、というのは難しいなというのは、海外にいると余計に実感します。

たとえば、アメリカは、銃社会だし、勧善懲悪の世界が好きだったりしますから、ビデオにもそういう内容がどうしても入ってきてしまいます。こういう価値観が嫌だなと感じるときは、「ママ、これ嫌いだから他のにするねー」と言って、内容を変えるようにしていますが、完全に排除するのは難しいですからね。気がつくと、ピストルのオモチャを欲しがっている息子がいるのでした。

クオリティが低いビデオが結構ある

当たり前ですが、ユーチューブ(Youtube)は素人さんのホームビデオや低予算で作ったものが多いですから、クオリティの低いものもたくさん混じっています。タイトルやサムネイルが紛らわしくて、実際に再生してみると内容が全然違うということもあります。

突然不適切なものが出てくることもあるので、親がしっかり内容を見ておかないといけません。もちろんペアレンツコントロールをオンにしておけば、そこまで酷いのは出てきませんが、キッズ向けビデオのはずなのに、これはちょっと…というものもあるので、内容はしっかり親がコントロールしてあげてくださいね。

ユーチューブの見過ぎに要注意

テレビ中毒、スマホ中毒、ゲーム中毒、いろいろありますけれど、ユーチューブの見過ぎにも要注意です。時間を決めて見せるようにして、適度なところで切り上げるようにしましょう。ユーチューブはスマホでも見せることができます。が、うちは敢えてスマホでは見せていません。スマホで子どもだけが見ている状態だと、つい時間が超過してしまう気がするので。

みんなが見るリビングの大画面のテレビで、ユーチューブをプレイステーション3経由で見せることで、子どもが見るビデオの内容を親がきちんと把握できるし、親もみたい番組があるから、子どもにずっとビデオを見せたままにしておくという事態になりにくいかなと感じています。スマホで見せる場合も、親が視聴時間をきちんと管理してあげるようにしましょう。

ユーチューブは、子どもの英語学習の教材になれるの?

それでは、こうしたユーチューブ(Youtube)の英語ビデオは、子どもの英語学習教材になるのか、という点についてですが、自分の子どもを見ていて感じた点を書いてみます。

英語に対する興味が湧くという意味では意義あり

ユーチューブのビデオで英語を聞いていると、嫌でも英語に耳がなれますので、英語を聞きたくないといった英語アレルギーは生じなくなるかもしれません。自分が家で話しているのとは違う言葉があるんだということにも気づけます。最近は、幼稚園や保育園で英語を教えるところも増えてきているので、「あ、これは幼稚園で聞くハローハローと一緒の言葉だ」と思うお子さんもいるかもしれません。

外国人を見ても怖がらなくなるかも

また、様々な人種の人たちが会話している姿を見られるので、肌の色や髪の毛の色が違う人を見ても、子どもが恐怖感を感じたりしにくくなるかもしれません。小さい頃から目指せ国際人!ですね。

え?外国人に恐怖なんか感じないよ、という方。いえいえ、子どもにはあるんです。今でも忘れられないのは、日本に一時帰国した際に、うちの外国人の夫と共に日本人夫妻のお宅を訪ねたことがあったのですが、3歳のお子さんが夫をみるなりギャン泣き。結局、我々が帰るまで泣き止むことはありませんでした。日本人と顔の作りが違うから、鬼かなにかと思ってびっくりしたんでしょうね。うちの弟も、子どものころ初めて外国人に会った時泣いたと言ってました。

子どもが異国の人に慣れるという意味でも、ユーチューブは役立つかもしれません。

ビデオを見ただけでは英語は話せるようにはならない

とはいえ、ユーチューブで英語のビデオを見せるだけで英語が話せるようになる、とは思わない方がいいです。これはユーチューブに限ったことではないですが、ビデオはあくまでも補助教材と割り切りましょう。

録画された映像や音声を通じて、英語を聞く耳は慣れるかもしれません。でも、言葉を話すというのは、あくまでも双方向。話す相手の唇の動きなどを観察して、子どもは発語することを学んでいきます。また、日常的なやり取りや遊びの中で、会話のキャッチボールを覚えてきます。ユーチューブのビデオを見て、子どもが英語の単語や会話を真似するようにはなっても、自発的に英語の会話が飛び出すといったレベルに達するには不十分だと思います。

英語の発音は良くなるかも

そんな時、どうすればいいか。親や周囲の人が一緒にビデオを見て、発音してあげるのです。発音は日本語式でも構いません。その単語を口に出して言うことが大切。その口の動きを見たり、ビデオの音を聞いたりしながら、子どもは言葉を学んでいきます。

家の中で一日決まった時間、英語で会話する時間を作って、その間だけは、子どもと英語で会話するのも良いでしょう。

親が日本語式で発音していると、子どもも日本語的な発音の英語になってしまうのでは、という危惧があるかもしれません。確かに、最初はそうかもしれませんが、それがビデオの良いところで、親がする発音と、ビデオで聞く発音をすりあわせて、子どもはビデオで発せられるネイティブの発音の方を覚えていったりします

ユーチューブで流れる英語の歌を親が一緒に歌ってあげたりすれば、子どもがなんとなく口ずさんでいた英語の歌(というか英語っぽい歌)がきちんとした英単語を伴って歌われるようになるかもしれません。

成長を待つという選択肢

そんな親が英語を発音したり会話したりするなんてムリ、という場合は、小さい頃から、英会話教室なりインターナショナルスクールに通わせましょう。でも、子どもがそんなに小さいうちから英語にお金をかけるのが惜しいと思うなら、無理することはありません。なぜなら、もう少し年齢が大きくなれば、英語を学ぶのはもっと簡単になるかもしれないからです。

この場合、英語を学習の一環として学ぶわけですが、母国語がしっかりしてくると、ひらがなや漢字や計算を学ぶような感覚で、学習の一環として、外国語を学べるようになってきます。記憶力もしっかりしてくるので、一度学んだことも忘れにくくなります。そうなるのは、たぶん、小学校低学年くらいかな。それまで待つというのもありと思います。

その頃、ユーチューブが良い英語教材であるかといえば…分かりません。それは、有能なユーチューバーさんに期待しましょう。あるいは、英語を学習として取り組める年齢になっていれば、NHKのテレビやラジオの英語講座を利用する方がコスパは上かもしれません。結局、それはお子さんの興味の方向次第、時代の流れ次第になるのでしょうね。

大切なのは継続すること。いくら小さい頃に英語を学んだとしても、使う機会がなければ綺麗さっぱり忘れてしまいますので。

まとめ

果たしてユーチューブ(Youtube)は、子どもにとっての無料の英語学習教材となりうるのか、ということを考えてまいりました。

  • 英語に対する興味が湧くという意味では意義あり
  • 外国人を見ても怖がらなくなるかも
  • ユーチューブを見ただけでは英語は話せるようにはならない
  • 英語の発音は良くなるかも

以上のように私は考えています。

次回は、子どもが喜ぶユーチューブの英語のチャンネルやビデオをいくつか紹介してみたいと思います。

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