前回の記事では、2歳9ヶ月で幼稚園に行き始めた頃の言葉の発達についてお話しました。
日本語はまずまずだったけれど、幼稚園で使われるスペイン語とカタルーニャ語はさっぱりだった我が子。
幼稚園が始まれば自然に馴染めると思っていましたが、とんだ誤算でした。今回は、幼稚園に行きたがらない我が子のお話です(下に続く…)
幼稚園に行きたがらない、ホントに…
実際、幼稚園に通い始めると、家でどっぷり日本語に浸かっていたため、幼稚園で使われている言葉(カタルーニャ語とスペイン語)がさっぱり分かりません。
1日30分、週3回ある英語の授業の方がまだ馴染みがある感じで、英語の先生のことを「ハローハローの先生」と言って嬉しそうに話すのですけどね。
子どもの脳はスポンジみたいに何でも吸収するというけれど、たしかに、長い目で見ればそうなんだと思いますが、いきなり言葉の違う環境に放り込まれたら子どもも困惑したようです。
幼稚園を嫌がる子がいるとは聞いてたけど…
幼稚園に通い始める少し前に、公園でたまたま日本人のママと子どもに会いました。その子は我が子よりひとつ上の学年だったのですが、この一年間、毎日幼稚園に行きたがらなくて、毎朝大変だったのよ、と話されていて、へぇ、そんなこともあるんだーと他人事のように聞いていたんですね。普通は、せいぜい1週間くらいは嫌がるけど後は大丈夫かな、くらいに思ってました。
まさか自分の子が幼稚園をこんなに嫌がるとは…
強烈な拒絶感との戦い
結局、3ヶ月以上かかりました。いや、厳密にいえば、今でも好きで行ってるわけではないですが、強烈な拒絶感の時期は過ぎたかなーと。
最初の三ヶ月は、もう、制服に着替えるのを嫌がるわ、ベッドから動くのを嫌がるは、立ち上がるのを嫌がるは、本当に拒絶感がハンパなかったです。幼稚園の制服を見るだけで、泣く。このとき、制服のある幼稚園を選んだことをつくづく後悔しました。制服がなければ、普段着の私服のまま幼稚園に行けるものね。服をみただけで、どこへ行くのかは分かりませんからね。
幼稚園は問題ある?
最初は幼稚園に問題があるんじゃないかと疑いました(幼稚園ゴメン)。でも、幼稚園が終わって迎えに行くと、満足そうな顔をしています。先生の話を聞いても、周囲の言葉が理解できないなりに、本人は頑張ってるという話でした。
あと、同じクラスに日本人の子がもう一人いるんです。その子と日本語でガンガンしゃべっているのを聞いて、先生も、この子は(日本語は何を言ってるかは分からないけど)何も理解してないというわけではないんだなと認識してくれたみたいで、辛抱強く接してくれているようでした。
とにかく幼稚園が原因ではなさそうだなぁと。
押してもダメなら引いてみる
で、どうしたか。
行きたくないときは、行かなくていいよ、休んじゃえ。
これしかない。押してもダメなら引いてみる方式です。
というのも、私も夫も、実は幼稚園は年長さんの一年しか通っていません。私はちょうど親の職場が変わり、引っ越しの時期と重なったのと、家の階段から落ちて全治3ヶ月の骨折をして、入園の時期を逃したため。
夫は、年少の半年間通ったらあまりに風邪をもらってくるので、親が疲れて、年長から行かせることにしたのでした。
両親ともに年長の一年しか通っていないのに、子どもには3歳前から幼稚園に行けだなんて、強くは言えません。
泣きっ面に蜂、風邪のフルコース
スペインでは0~2歳が保育園、3~5歳が幼稚園なのですが、うちの子は保育園に通っていなかったので、幼稚園に行ったらさっそく風邪のフルコースをもらってきました。幼稚園に行きたがらないのに加えて、風邪ばかりひくから休みがちになる。
クリスマス休暇明けの登校なんて、嫌すぎたようで、拒絶感のひどいこと。風邪も引いていたので、1月中旬に思い切って、3週間休ませました。もうそんな嫌がるなら行かなくていいよ、と。
そうしたら、休みすぎて気がすんだのか、3週間経って、幼稚園に行かせてみたら、そこまで文句を言わなくなったのでした。はー、長かった…。
社会性が出てきたのかな
また、12月に3歳になり、徐々に、社会性が身についてきたという成長の変化もあったのかもしれません。他の子どもと関わりたいという気持ちが出てきたのかと。
3歳って社会性が発達する時期なんです。それまで親や身近なモノにしか興味がなかったのが、同世代の子どもと関わりたいという気持ちが徐々に出てくる時期。3歳までは、集団でいても、それぞれが勝手にオモチャで遊んでいる感じですが、3歳を超えてくると、だんだん他の子と遊ぶようになってくるという。だから、幼稚園の始まる時期も3歳という時期を基準にしているのでしょう。
幼稚園に行くのを強烈に嫌がらなくなったのも、この社会性の発達と関係してるのかなと思います。
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