犬のリーシュマニア症を知っていますか?

半年に一度の首輪を交換する日がやってきました。これは犬のリーシュマニア症という病気を予防するための首輪です。ネモの首輪を交換するついでに、今回はリーシュマニア症について少し調べてみました(下に続く…)。

リーシュマニア症とは?

リーシュマニア症は、サシチョウバエ(phlebotomine)に噛まれることによって人や動物に感染する人獣共通感染症です。潜伏期間が数ヶ月~数年ありますが、一度発症すると、病気の進行は急速で死に至ることもあるという犬にとってはとっても恐ろしい病気です。日本ではほとんど発症がないのであまり知られていませんが、南欧、中南米、アフリカ、アジアなど世界で熱帯・亜熱帯に属する100カ国以上で発症しています。

これから、少しリーシュマニア症について詳しく見ていきます。日本では縁遠い病気ですが、他の国へ旅行する際には、こういう病気が存在することを理解しておくといいと思います。もちろん、海外在住の方にはとても身近な問題ですね。

なお今回のリーシュマニア症に関する情報は、BalmesvetScaliborFrontline(いずれもスペイン語)、BayerのCVBD(日本語)を参考にさせていただきました。

具体的な症状は?

犬がリーシュマニア症に罹った症状として、一つは脱毛、結節、潰瘍といった皮膚の病気が目立つようになります。また、結膜炎をはじめとした目の病気が見られることも。長い間結膜炎が治らないと思ったら、リーシュマニア症だったというケースもあるそうです。また、爪が異常に伸びるなど爪の病気や、食欲減退、食欲はあるのに痩せていくという場合もあります。他にも、嘔吐、下痢、鼻血、熱、足を引きずる、など症状は様々です。

主に皮膚の病気が目立つので、獣医さんなどでは皮膚に異常がある犬を見ると、リーシュマニア症を疑う場合が多いようです。あとは、リンパ節に異常が見られる場合があるので、リンパ節を触って腫れてないか確認していますね。うちに来る獣医さんはそうやってチェックしてました。

最終的に、リーシュマニア症に感染しているかどうかは、血液検査で判断しますが、骨髄やリンパ節からの針生検で確認することもあります。

リーシュマニア症の治療は、薬や注射で寄生虫を減らしていきます。でも、なかなか減らなくて時間がかかるようです。

犬から人間への感染は?

人獣共通感染症ということで、リーシュマニア症の犬から人に病気が感染するのか、という点については、直接犬から人に感染することはありません。ただし、リーシュマニア症の犬の血を吸ったサシチョウバエがその後、人を刺した場合、ハエを介して感染するリスクはあるようです。

地中海地域での発症は?

地中海地域で発症する可能性のある地域は以下のページの画像でご覧になれます。暖かい気候である黄・橙・赤色の地域です。


(出典 frontlinecom.es)

また、スペインにおける犬のリーシュマニア症の発症マップは以下のとおり。


(出典 scalibor.es)

これを見ると、私が住むカタルーニャでは、9.3%。これを多いと見るか、少ないと見るか…。マラガ(34.6%)とオウレンセ(35.6%)の割合が高いですね。地図中の白い地域は、犬のリーシュマニア症の発症がないのか、それとも調査データがないだけなのか気になります。

ただし、寄生虫を持つサシチョウバエに刺された全ての犬がリーシュマニア症を発症するとは限らないようです。

サシチョウバエってどんな虫?

サシチョウバエというのは、普通のハエよりもずっと小さい虫で、大きさは2~4ミリ。もはやハエっていうより蚊のサイズですね。私は直接見たことがありません、というか見分け不可能。

サシチョウバエの活動時期は、3月~9・10月の暖かい時期。活動する時間帯は夜間で、午後8時~翌朝午前6時、中でも最も活発なのが午後9時~午前0時です。夜間の散歩の際には特に気をつける必要があります。また外飼いの犬など、夜間を外で過ごす犬は、より刺される可能性が高まります。

どんな犬が罹りやすい?

犬種としては、ジャーマンシェパードやボクサー、メスよりはオスの発症が高いようです。これは、リーシュマニア症に罹りやすい犬種があるというよりは、ジャーマンシェパードのような大型犬の方が外で飼われていることが多いし、メスよりオスの方が番犬として、やはり外で飼われていることが多いからかなと推測します。

また、犬の年齢では、生後6ヶ月~3歳、および8~10歳の発症が高いそうです。抵抗力の強い成犬よりも、子犬やシニア犬の方が病気に罹りやすいということでしょう。

リーシュマニア症を予防するには

犬のリーシュマニア症を予防する方法としては、いくつか方法があります。

ワクチンを打つ

つい数年前に、犬のリーシュマニア症のワクチンが開発されたということを獣医さんから聞きました。ただし、既に病気に罹っている犬には適用できないようです。また、ワクチンを打ったからといって100%防げるわけではなく、防げるのは9割程度のようです。ワクチンを打たなくても、7割強の犬はリーシュマニア症にはかからないので、ワクチンの有効性をどう解釈するか意見が分かれています。人間の場合と一緒で、導入されたばかりのワクチンは、やれ副作用だ、100%防げないのになぜ接種する必要がある、などと議論が湧くのが常。我が家も悩んだ末、今のところ、接種してません。

早期発見

万一、サシチョウバエに刺されてしまっても、潜伏期間があり、すぐに発症するとはかぎりません。なので、定期的に血液検査を行ない、リーシュマニア症を早期発見できれば、症状が重症化する前に対処することができます。とはいえ、定期的に血液検査をするっていうのはなかなかハードルが高いと思いますが、スペイン国内でも発症率の高い地域では年に一度の血液検査を推奨しているようです。

サシチョウバエに刺されない

病気を持ってくるハエに刺されさえしなければ、病気に罹らないわけですから、ハエを防ぐのが一番。というわけで、巷で売られているのが、ハエや蚊を寄せ付けない首輪やピペットなのです。とくに、今回ネモが交換するスカリボー(Scalibor)はまさにリーシュマニア症対策として作られた首輪です。効果が持続するのは約半年間なので、半年ごとに首輪を取り替える必要があります。また、フロントラインのピペットも、Frontline Tri-Actという製品がサシチョウバエに対応しています。ただし、持続期間は3週間です。

もちろん、首輪やピペットを付けたところで、100%防げるわけではありません。刺される時は刺されるので。でも何もしないよりも、その確率はグッと減るようです。

次回は、実際にわが家のネモ犬の首輪を交換した際のことを紹介いたします。こちらからどうぞ。

ネモ犬のノミ取り首輪を交換 リーシュマニア症防止のスカリボー
前回は、南ヨーロッパに存在する犬のリーシュマニア症について調べた記事を書きました。今回は、実際にネモの首輪を交換して...
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