我が家の愛犬ネモは、7歳半のときに、全身麻酔で歯石を取りました。それから1年あまりたち、歯磨きシートや噛むオモチャを使って、なんとか歯石が付かないよう努力してきましたが、少し気を抜いた途端に歯石が奥歯にちらほらと…。このままでは、全身麻酔の歯石取りがまた刻一刻と近づいてきてしまう。なんとかしないと!と情報を探し始めた矢先。歯石が取れるかもしれない歯石防止のジェル・スプレーという商品の存在を知りました。
前回の記事では、5商品の紹介をいたしました(こちらのリンクをどうぞ)。今回は、商品の比較表を見ながら、どの商品を選ぼうかしら、と考えます(下に続きます…)。
主要な歯石防止スプレー商品の比較表
まずは、前回紹介した商品5点を表で比較してみました。スプレータイプで比較しています。ジェルタイプは、これにサーモンオイルや、ジェル化する成分(キサンタンガム)が加わる程度で成分にはほとんど違いはありません。
製品名 | 成分 | 内容量 | 値段(目安) | 特記 |
---|---|---|---|---|
ペッツライフ オーラルケア スプレー | 精留水、穀物由来アルコール、グレープフルーツ種子エキス、ブドウ種子エキス、ハーブオイル(ペパーミント、タイム、ニーム) | 118m | 5600-7500円 | ジェルタイプもあり、獣医推奨 |
リデンタ 歯石ケアスプレー | 精製水、穀物由来アルコール(6%未満)、グレープフルーツ種子エキス、ブドウ種子エキス、ハーブオイル(タイム、ニーム、ペパーミント) | 50ml | 3000-5000円 | ジェルタイプもあり、獣医推奨, 人工香料不使用, 消臭, 抗菌, 自然素材 |
プラークアタック | 蒸留水、穀物アルコール、グレープフルーツシードエクストラクト、グレープシードエクストラクト、ニームオイル、タイムオイル、ペパーミントオイル | 29.5ml | 2000-4000円 | ジェルタイプもあり |
キューネル LEBAIII | 蒸留水、25%エチルアルコール、ミント系とローズ系のエッセンシャルオイル | 29.6ml | 5000-10000円 | 財団法人 日本食品分析センターにて分析テスト済 |
デンタリン クリアーミスト | 蒸留水、天然ミネラル、フミン酸、アミノ酸、ローズマリー等植物抽出物 | 50ml | 4000-8000円 | アルコールフリー、日本食品分析センターにて安全性テスト済 |
さて、ひととおり製品を比較した上で、私は一つを選んで使ってみたいのです。さて、どう評価していきましょうか。
3製品の成分がほとんど同じ
上の表を見るとお分かりの通り、最初の3商品、ペッツライフのオーラルケア、リデンタの歯石ケアスプレー、プラークアタックの3点の成分がほとんど一緒です。
精留水、精製水、蒸留水言い方の違いこそあれ、要は水ですよね。穀物アルコール、穀物由来アルコール、要するにアルコール。グレープフルーツ種子エキス、グレープフルーツシードエクストラクト…シード=種子、エクストラクト=抽出物、ってことなのでこれも一緒。ブドウ種子もそう。ハーブオイルは、ペパーミント、タイム、ニームで、一緒。(*ペッツライフの商品の掲載がある楽天のページでは、ハーブオイルにローズマリーと書かれていましたが、本家アメリカのペッツライフのサイトにはローズマリーの記述がなかったので、ペパーミント、タイム、ニームオイルとしました。)
って、みんなこれ、同じ製品じゃない?
リデンタは、ペッツライフ社のオーラルケアを日本向けに製品化した商品なのではと思いました。それくらい似ています。
プラークアタックも、ペッツライフ社の成分と一緒です。どうやら、ネットの情報を見る限り、ペッツライフの系列会社が別チャネル(TVショッピング?)で販売するために立ち上げている別ブランドのようです。
アルコール含有をどう評価する?
さて、ほとんどの歯石ケアスプレー・ジェル製品に含まれているアルコール。これをどう評価するかですね。LEBAIIIのアルコールが25%と、焼酎か!っと一見びっくりする値ですが、1ボトルで240回分とあるので、1回に使用されるアルコールの量は、約0.03mlとなります。
また、リデンタのアルコールが6%未満とあるので、6%として計算します。一瓶で4ヶ月利用できるとあるので、1回に使用されるアルコールの量は、0.025mlとなります。
つまり、こうした製品の一回の使用に含まれるアルコールの量は0.03ml程度と推測されるので、その量は非常に少なく普通のワンちゃんならほとんど影響はないとは思います。もちろん、アルコールは犬猫には厳禁です。なので、こうした製品に含まれるアルコールが、少量でもどうしてもダメ、という方には、アルコールフリーのデンタリンが選択肢になると思います。
た・だ・し、ちょっと気になるのが、デンタリンという製品、アマゾンや楽天の販売情報を見る限り、日本製なのはわかるんですが、どこを探しても製造している会社の情報がないんですよ。実物を入手してパッケージを見れば書いてあるのかもしれませんが…。そこが気になってます。
結局、どの成分が効いてるの?
こうした製品を使用すると、ゴシゴシ歯磨きをしなくても、本当に歯石がボロボロと落ちてくるのか?歯の健康状態が改善されるのか?それはどのような成分が、どのように効いているのか?私の中では疑問でいっぱいでした。
製品説明などを見ていると、各成分に抗酸化作用や抗菌作用があると書いてありました。たとえば、ペッツライフのオーラルケア、リデンタの歯石ケアスプレー、プラークアタックに含まれているのは…
グレープフルーツ種子抽出物:ビタミンC、E、フラボノイドと呼ばれる物質が多く含まれており、抗ウイルス、抗真菌、抗原虫能力があるとされる。歯槽膿漏の細菌による出血や腫れを抑える効果あり。天然の抗菌剤として食品添加物にも使用されている。
グレープ種子抽出物:ポリフェノールの一種で強い抗酸化力を持つプロアントシアニジンが含まれる。歯垢の生成を防止。歯周病や歯槽膿漏の症状の軽減。酸化防止剤・保存料として食品にも使用されている。
タイムオイル:天然の抗菌特性。 虫歯、歯肉炎、口臭の原因となる病原体の調整に役立つ。
ニームオイル:歯垢を防止。歯周病の予防と回復を助ける。抗菌性を備えた天然口臭清涼剤。
ペパーミントオイル: 強力な消毒特性。口臭菌をやっつける。オメガ3脂肪酸、ビタミンA、ビタミンCが含まれる。
LEBAIIIに含まれているのは…「ミント系とローズ系のエッセンシャルオイル」としか、書かれていないので、効能を確認しようがないです…。企業秘密なのかもしれませんが、もう少し詳しく教えてほしかったです。
デンタリンのクリアーミストに含まれているのは…
フミン酸:植物が朽ち落ちて土に還ってゆく過程で、微生物により 長い年月をかけて分解合成を繰り返してできたアミノ酸・酵素・ビタミン・ ミネラルなどが複合した天然植物性の最終生成物。効ウィルス力や効菌力に優れ、保湿性がある。
ローズマリー:消臭、抗菌、殺菌、酸化防止作用がある。薬草として、肉料理など様々な料理に利用。
要は、こうした天然由来の成分の、主に抗酸化作用、抗菌作用的なところが、犬の口の中での細菌増殖を防止して、歯石が生成されるのを防止するということなのでしょう。とはいえ、なぜ、歯石がポロポロ取れるかというのは、いまいち納得がいかず。アマゾンや楽天のレビューを見ても、歯石が取れた例もあれば、取れていない例もあり…。結局、実際に試してみるしかない、という結論にいたりました。
まとめ
結局、どの製品を選んだらいいのでしょう。
まずは、ペッツライフのオーラルケア、リデンタの歯石ケアスプレー、プラークアタックの3製品に関して言えば、成分はどれも似ているので、どれを選んでも対して変わらないと思います。
スプレーは犬が嫌がるからジェルがいい、あるいは、本家の製品が良いという場合は、楽天で購入できるペッツライフ オーラルケア ジェル・スプレーがオススメです。量も118mlと多めですし、2ヶ月程度は持つようです。
日本できちんと輸入されて製品化されたものがいいというなら、リデンタ 歯石ケアスプレーでしょうか。
上記3製品とは違うミント系とローズ系の成分を試してみたいというなら、LEBAIIIが良いでしょう。
そして、アルコールフリーが良いというのなら、デンタリン クリアーミストを試してみるといいかも。
さて、私は結局、どうしたか…。
私は、ペッツライフのオーラルケアのジェルタイプ(サーモン)にしました~。正確には、ヨーロッパで製品化されている成分が一緒のPlatinumという商品です。パッケージは違うのですが、中身はホント一緒です。
なお、歯周病が既にある、もしくは、歯周病があるかもしれないワンちゃんは、こうした製品等を使用する前に、必ずまずは獣医さんに相談しましょう。抗生物質の投与など、きちんとした治療が必要になることもあるので。また、持病があって、既に何らかの薬を服用しているワンちゃんも同様に獣医さんに相談しましょう。天然の抽出物やエッセンシャルオイルは、いくら天然とはいえ、薬の効きに作用を及ぼす可能性があるので。ワンちゃんの歯や体の状態をきちんと把握したうえで、市販の商品をご利用になることをおすすめします。
私が、商品を実際に購入して使ってみた感想は、次回お知らせします。こちらのページからどうぞ。
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