日本の携帯電話の料金って結構高いですよね。基本料金だけで数千円。通話料金を見ても1分間40円とかでしょうか。
日本にいたころは、1か月の携帯電話料金が1万円でも、まぁそんなもんか、と思っていたのですが、スペインから日本に来て、携帯電話の料金を見てみると、あらためて、高いっ!とひるんでしまいました。
とはいえ、最近では雨後のタケノコみたいに様々な格安SIMのプランが出てきていて、日本でもかなりお安い値段で月々のスマホ料金が契約できるようになってきました。
どこの格安SIMの会社がお得かしら、と考えるにあたり、通話料金を安くする方法も調べたくなったわけです。
今回の記事では、格安SIMの種類と特徴を紹介するとともに、固定電話や携帯電話に、お得な通話料金で電話できるアプリについて考えてみたいと思います。
まず、格安SIMには大きく分けて3種類あります。具体的には以下の通りです。
- データ通信専用SIM
- SMS付データ通信SIM
- 音声通話SIM
データ通信専用SIM
データ通信専用SIMとは、データ通信のみができるSIMカードです。
このため、SMSの電話番号あてにメッセージを送受信したり、自分のSIMカードの番号から電話することはできません。
ですが、データ通信専用SIMでも、SMARTalkやSkype outなどのアプリ(SMS認証が不要なもの)を使用して、固定電話や携帯電話に電話することができます。
SMARTalkのアプリ
Skypeだと自分の固有の番号を持つには、維持費がかかってくるので、基本料金が無料なSMARTalkは魅力ですね。
*Whatsapp利用者は要注意
なお、Whatsappは、本人確認の認証にSMSを使用しています。
このため、データ通信専用SIMに変更すると、Whatsappのアプリが利用できなかったり、アドレスやトーク履歴にアクセスができなくなることがあるので要注意です。
Whatsappを頻繁に利用する人が、データ専用SIMを利用することはおススメしません。月額が100円ちょっとアップしても、SMS付データSIMを選択した方が良いと思います。
SMS付データSIM
さて、上のデータ通信専用SIMにSMSのメッセージサービスが付属したものがSMS付データSIMです。
自分の携帯電話番号から電話することはできませんが、データ通信専用SIMと同様、スマホのアプリを用いて電話することは可能です。
SMS付データSIMでは、SMSの送受信ができる分、SMS認証を行なうアプリが使えるようになるので、固定電話や携帯へ電話できるアプリの選択の幅が広がります。
IP電話のアプリについても、SMARTalkやSkype out(SMS認証が不要なもの)に加えて、楽天Viber outやLINE outといったアプリも利用できるようになります。
ただし、楽天Viber outもLINE outも、あくまで電話の発信専用サービスです。SIMカードの番号で電話の着信はできませんのでご注意ください。
ただし、以下の方法を使えば、電話の着信も可能になります。
楽天モバイルの050データSIMプラン(SMSあり)
しかも、通常のIP電話と違って、自分の050から始まる番号を相手の携帯に表示させることができます。
通話料金で見ると、SMARTalkよりも楽天Viber outの方がお得なので、楽天モバイルの050データSIMプラン(SMSあり)を契約して、自分の050の番号から、楽天Viber outを利用するのが賢い方法です。
IP電話の注意点
ただし、050のIP電話はいくつか注意点があります。
- 「110」や「119」などの緊急通報ができない
- 非通知設定「184」ができない
- 相手の携帯電話には、050で始まる番号が通知される
- 通話料金に加えて、通話中に使用される分のデータ通信量の料金がかかる
- 通常の音声通話に比べると、通話品質が不安定
とはいえ、緊急通報を重視せず、通話品質が多少落ちても構わないのなら、SMS付データSIMで十分でしょう。
LINEモバイルでアプリを使い分け
また、LINEなどのSNSをよく利用する方なら、LINEモバイルのSMS付データSIMを契約して、電話の着信専用でSMARTalkを、電話の発信専用でLineアウトを、とアプリを使い分けるのがおススメです。
LINEモバイルのカウントフリー
さらに、LINEモバイルには、カウントフリーという機能があります。
カウントフリーでは、LINEの無料通話・ビデオ通話、メッセージの送受信、動画や画像の送受信分に使用するデータ量が、月々のデータ使用料に含まれず、無料となるのです。
また、LINEモバイルのプランによっては、ツイッターやフェイスブック、インスタグラムでのデータ使用料も無料になるものがあります。
このため、SNSをよく使う人にとっては、LINEモバイルの1ギガプランは、、他社の1ギガよりも実際はもっと多くの量を利用できるというメリットがあるんです。
LINEアウトフリー
また、Lineのアプリ内にはLINEアウトという、アプリから固定電話や携帯電話に電話ができるIP電話の機能があります。LINEアウトでは、固定電話へ1分3円、携帯電話へ1分14円で発信できます。
そして注目すべきは、Line アウトフリーという機能です。
これは、日本から日本の固定電話への発信なら1回3分、携帯電話への発信なら1回1分まで無料でできるという美味しいプランなのです。ちょっとした電話なら、無料でできてしまうのは嬉しいですね。
ただ、LINEのメンバー同士で音声のやり取りはできますが、LINEアウトには050といった固定番号がないので、SMS付データ通信SIMでは、自分の番号あてにかかって来た電話を受けることができません。
なので、着信を受ける際には、SMARTalkのアプリを入れ050の番号で電話を受信すると良いでしょう。
音声通話SIM
データ通信も、SMSメッセージも、音声通話もできるという、通常の携帯電話と変わらない機能となるのが音声通話SIMです。
音声通話SIMなら、070、080、090、といった自分の電話番号から電話ができますし、普通のスマホで電話するのと変わらない感覚で利用できます。
使ってて、一番安心できるのが音声通話SIMでしょう。音声通話用のアプリも必要ありません。
ただし、音声通話SIMにもデメリットがあります。
音声通話SIMのデメリット
料金が高め
格安SIM各社より様々なサービスが出ていますが、おおざっぱに言うと、データ通信専用SIMが月額500円だとしたら、100円乗せしたのがSMS付データSIM、700円乗せしたのが、音声通話付きSIMという感じです。
だから、音声通話にデータ通信量1ギガプランでしたら、最低でも1200円前後+通話料がかかってくるわけです。もっとも、通常の携帯電話のキャリア会社の基本料金に比べたら全然お安いんですけどね。
通話料金は、1分40円程度です。こちらは通常の携帯電話のキャリア会社と変わりません。
これを安いとみるか高いとみるか…。
音声通話SIMは、ネット回線を利用するIP電話と違って、通常の電話回線を使用しているので、通話品質は良いです。なので、通話品質と安定性を買っていると思いましょう。
また、110や119番などへ緊急通報できるのも、いざというときに心強いです。
中途解約ができる会社が少ない
データ通信専用SIMやSMS付きデータSIMのサービスを提供する格安SIM会社の多くは、いつでも中途解約できるし、手数料もかかりません。
ですが、音声通話付きSIMとなったとたんに、状況はガラリと変わります。
たいていは、6か月~1年以内に解約すると8000円~9000円の解約手数料がかかってきます。
なので、安易に契約してしまって、解約したいと思っても、そうはいかないのが要注意です。
音声通話SIMのデメリットを克服する
音声の品質は良いけれど、格安SIMの中では料金高めで、中途解約手数料がかかる音声通話SIM。こうしたデメリットは克服できるのでしょうか。
楽天でんわのアプリで通話料金を節約
楽天でんわは、音声通話SIMや、Docomoやソフトバンクなど普通の携帯キャリア会社を利用している人しか利用できないサービスで、IP電話ではなく、通常の電話回線を使用しているため、通話品質が安定しています。
楽天でんわを利用すると、国内外の固定電話や携帯電話に、1分20円と通常料金の半額で電話することができます。IP電話よりは割高になりますが、電話回線を利用した音質の良さで安心して利用できます。
解約手数料ゼロのイオンモバイル
中途解約手数料が嫌だ、でも音声通話SIMを使いたい。そんな方におススメなのが、イオンモバイルです。
中途解約の手数料はゼロなので、日本への一時滞在者のような私のような人間には敷居が低くてありがたかったです。ただし、解約するのではなく、他社へ乗り換える際には契約期間に応じて手数料がかかってきますので、そこだけ注意です。
イオンモバイルは、データ使用量が低めの人向けの格安のプランが充実しています。
また、イオンモバイルの音声通話SIMの契約者は、イオンでんわというアプリ・サービスを利用できます。イオンでんわは、先述の楽天でんわ同様、IP電話ではなく、普通の電話回線での通話をお安く利用できるサービスです。通話料金も1分間20円と通常の半額になります。
さらに各種のかけ放題サービスも充実しています。
イオンモバイルは、実際に私が契約をしておりますので、こちらの記事で詳しくご覧になれます。
解約手数料にこだわらないなら
一方で、一度契約したら半年から1年は解約しないよ、という方にとっては、途中解約手数料の有無はあまり重要でないかもしれません。
その場合は、上にあげた楽天モバイルやLINEモバイルの音声通話SIMのプランもおススメです。
LINEモバイル
LINEなどのSNSを多く使う人なら、SNSの使用データ量が無料になるカウントフリーのサービスがあるLINEモバイルが魅力的です。
楽天モバイル
楽天市場をよく使い、楽天ポイントを多くためたい人なら、契約期間中、楽天市場の全商品のポイントが+1倍になる楽天モバイルが良いですね。楽天ポイントが月々の携帯料金のお支払いに使えるのもうれしいところです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。データ通信専用SIMやSMS付データSIMを利用しながら、固定電話や携帯電話へ発信するアプリについて紹介してみました。
今回紹介したアプリ以外にも、音声通話のできるアプリはたくさんありますが、今回は、敢えて使い勝手の良いコスパの良いアプリに厳選して紹介してみました。
ご参考になれば幸いです(^^♪
※ 記事中の携帯電話の通話料金は 2017年9月4日現在のものです。料金やプランは変更になる可能性があります。ご契約の際には会社のホームページで最新の情報を確認するようにしましょう。
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