新型コロナウイルスのスペインでの状況～累計で32人感染確認（現地の新聞ななめ読み）

【2020年2月28日更新】

スペインにおける新型コロナウイルスの感染者数など最新のデータはこちらから確認できます

グラフ・チャートで見るスペインの新型コロナウイルスの感染状況

このページでは、現在のスペイン国内における新型コロナウイルスの感染者数について、最新の情報が分かるグラフやチャートを紹介しています。

世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス（新型肺炎）。日を追うごとに陽性の患者さんの数は増え、感染者のいる国の数も広がっています。

先日より不定期でスペインにおける新型コロナウイルスの状況を、現地の新聞をななめ読みしながら、簡単に現状を紹介してきました（当ブログの新型コロナ関連の記事一覧はこちら）。

2020年2月28日午後12時50分の現状～スペインでは現在30名の陽性患者が発生中（累計で32人）
テネリフェのホテルの人々は全員帰宅の許可
感染の疑いがあったら？各自治体の連絡先
1. マドリッドの場合
～関連リンク～

2020年2月28日午後12時50分の現状～スペインでは現在30名の陽性患者が発生中（累計で32人）

最新更新日時　2月28日12時50分（スペイン現地時間。日本時間は+8時間）15名追加(27日6名、28日9名)

現在のスペイン国内における新型コロナウイルス（新型肺炎、Covid-19）の陽性患者数は、累計で32名（うち2名は回復）。具体的には以下の通りです。

アンダルシア州　6名
- マラガ県マルベーリャの3人のセビリア男性関係者（New）
- アルメリア県の28歳男性（New）
- マラガ県フエンヒローラの55歳女性（New）
- セビリア県の渡航歴なしの62歳男性
マドリッド州　5名
- - マドリッドの66歳の男性（New）
  - マドリッドの渡航歴なしの77歳の重体の女性
  - マドリッドの渡航歴なしの50歳の男性
  - マドリッドの24歳の男性
  - マドリッドの若者
アラゴン州　1名
- サラゴサ県のイタリアに旅行していた27歳男性（New）
カスティーリャ・イ・レオン州　2名
- セゴビアの若者（New）
- バリャドリードの28歳男性（New）

バレンシア州　8名
- バレンシア県のスポーツ記者の関係者4人（New）
- バレンシア県のイタリア人の若者（New）
- バレンシア県のイタリアへ滞在していた若者（New）
- カステリョン県ボリアーナのミラノに旅行へ行っていた31歳の男性
- バレンシア県バレンシアのCLの試合でミラノに行った44歳のスポーツ新聞記者
カタルーニャ州　3名
- バルセロナ県バルセロナの22歳のテネリフェから旅行中の女性
- バルセロナ県バルセロナの36歳のイタリア人女性
- バルセロナ県バルセロナの22歳の男性
カナリア諸島ゴメラ島　2名（1名は既に回復）
- ドイツ人男性（回復）
- 2月上旬にイタリアを訪れた女性
カナリア諸島テネリフェ　4名
マジョルカ島　1名（既に回復）
- イギリス人男性（回復）

今回新たに感染が判明したのは以下の地域の人々です。

アンダルシア州でさらに5名

2月28日にアンダルシア州では新たに5名の感染者が出ました。現在のアンダルシア州における感染者は6名です。

マラガ県マルベーリャの3人は、セビリアの男性の関係者

マラガ県マルベーリャから3人の感染者が出ましたが、いずれも最初にセビリアで陽性が確認された男性の関係者です。市中感染が疑われたセビリアの男性に対して、アンダルシア疫学監察システムが、徹底的に関係者を洗って出てきた方々のようです。

具体的には、42歳の男性と53歳の男性で、いずれも肺炎の症状が見られますが、現在、自宅療養をしています。このうちの1人は、スペイン在住ではないアジア起源の人物と接触があったと述べています。

またもう一人の81歳の女性も、セビリアの男性の親戚で同じく自宅療養となっています。

セビリアの62歳男性は容態が改善

なお、最初に陽性が確認されたセビリアの62歳の男性は、2月26日よりセビリアのビルヘン・デ・ロシオ病院に入院していますが、容態は改善しており、直近24時間で熱はなく、呼吸困難も消失しています（情報元）。

アルメリア県の28歳男性　(3月1日回復)

2月28日にアルメリア県で感染が確認されたのは、28歳男性です。この男性はミラノ在住で、アルメリアを訪れていました。現在、アルメリアの地中海病院に入院しており、容態は安定しているとのことです（情報元）。

（3月4日追記）

その3日後の3月1日、この男性は回復し、病院を退院しています（情報元）。

マラガ県フエンヒローラの55歳女性

マラガ県フエンヒローラで感染が確認されたのは、55歳の女性で最近、イタリアのエミリア・ロマーニャ州を旅行していました。陽性患者との接触は確認されていません。現在は自宅療養となっています（情報元）。

マドリッド州の66歳の男性

マドリッドで5人目の陽性患者は、サン・セバスティアン・デ・ロス・レイエスのインファンタ・ソフィア病院の集中治療室に入院していた66歳の男性です。この男性は重体で、感染症を扱う病棟のあるカルロス3世病院に転院予定です。この男性の渡航歴は不明です。

アラゴン州サラゴサの27歳男性

アラゴン州最初の陽性患者は、最近ミラノへ旅行していたサラゴサ在住の27歳の男性です。風邪様の症状があり、自宅に待機した状態で検査を受けたようです。

（29日追記）なお、この男性は2度目に行なわれた確定診断で陰性が確認され、新型コロナウイルスへの感染は否定されています。

カスティーリャ・イ・レオン州のセゴビアの若者

カスティーリャ・イ・レオン州最初の陽性患者は、セゴビアの若者です。イタリア旅行から帰国後、風邪様の症状で検査がなされました。現在は、セゴビア救済複合施設（Complejo Asistencial de Segovia）に入院しています。

カスティーリャ・イ・レオン州のバリャドリードの28歳男性

さらに、同州2人目の陽性患者となったのは、28歳のイラン出身の男性で、現在はバリャドリードのリオ・オルテガ大学病院に入院しています。

バレンシア州でさらに6人

バレンシア州では、27日午前中に判明していた2名に加えて、午後になるとさらに6名の感染が確認されました。幸い全員症状は軽いとのことです（情報元）。

スポーツ記者関係の4人

6人のうち4名は、ミラノにサッカーの仕事で訪れて感染した44歳のスポーツ新聞記者の関係者です。

うち2人は新聞記者同様、イタリアを訪れており、ともに現在はバレンシア総合病院に入院中です。

残りの新聞記者の関係者2名は、イタリアを訪れておらず、記者から感染したと考えられます。ともにバレンシア大学病院に入院中です。

イタリア人の若者

他に27日バレンシアで感染が確認されたのは、最近イタリアへ旅行したイタリア人男性で、現在はレクトル・パセット大学病院に入院しています。

バレンシアの若者

さらに、27日に感染が確認されたのは、最近イタリアへ滞在していたバレンシアの若者で、現在はサグントの病院に入院しています。

新たに感染が確認された人々の多くは、新型コロナウイルスへの感染が多数確認されている北イタリア等の「危険地帯」に関連していますが、27日に感染が確認されたマドリッドの77歳・50歳の2人と、28日に感染が確認されたマドリッドの66歳の男性は、渡航歴がないようです。

テネリフェのホテルの人々は全員帰宅の許可

なお、新型コロナウイルス感染者が出たために、25日より宿泊客や従業員が足止めになっていた「H10コスタ・アデヘ・パレス」ですが、27日夕方の段階で、24日にチェックインした客は陽性患者と接点がないとうことで、11か国130人程度の宿泊客は帰宅許可が出ていました（情報元）。本日になり残りの500人の宿泊客に帰宅の許可が出ました。ただし、外国人の場合は、どのように本国へ戻るかについて、帰国したのちも継続して容態のチェックを行なう必要もあり、各国と調整中のようです。