ラズベリーパイを最初から遠隔で操作する方法まとめ【SSH&VNC】

ラズベリーパイ
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ここ最近、ラズパイから遠ざかっておりましたが、ふたたび、ラズパイにRaspbianをインストールしては、電子工作で遊んでおります。

過去にもラズベリーパイについての記事をいくつか紹介しているのですが、当時の私があまり分かっていなかったこともあり(今もあまり分かっていませんが)、情報が少しゴチャゴチャしている気がしたので、改めて別記事で、ラズパイの遠隔操作についてまとめておこうと思います。ぶっちゃけ、自分用のメモも兼ねてます(^^;。

最近、Raspbianをインストールし直したのをきっかけに、ラズパイに一切モニターやキーボード、マウスをつながずに、最初からオール遠隔操作行けるじゃん、ということに気が付きました。用途は選びますけどね。

以下、Raspbian Stretchを参照しています。

さて、まず、やることですが…。

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SSHファイルを作る

ラズベリーパイでにSSH接続を行うには、ラズパイ側のSSH接続を有効にする必要があります。その方法にはいくつか方法がありますが、キーボードやマウス、モニター等をつながずに、別のパソコンから遠隔操作で完結させるためには、「SSHファイルの追加」の一択になるようです。

具体的には、RaspbianなどラズパイのOSのイメージファイルをダウンロードして、SDカードに焼いた後、ルート(Hドライブとかの直下)に「ssh」という名の空ファイルを追加するのです。

wpa_supplicant.confというファイルを作る

有線LANにつなぐ場合は必要ありませんが、Wifi経由でラズパイにアクセスしたい場合は、同じくラズパイのルートにwpa_supplicant.confというファイルを作成し、そこにWifiのアクセス情報を入力する必要があります。具体的にはこんな感じです。

network={
    ssid="SSID(Wifiのネットワーク名)"
    psk="password(パスワード)"
    key_mgmt=WPA-PSK(接続するWifiの暗号方式)

}

 

※ sshとwpa_supplicant.confファイルの作成という二つの作業ですが、このように自力で作ることもできるのですが、下記のmasciiさんの作成されたツールにて、簡単に作成できますので、こちらのリンクから利用するという手もあります

Raspberry Piの無線LANをmicroSDで簡単に設定するためのツールを作った - Qiita
以前に書いたRaspberry Piの無線LANをmicroSDで設定するという記事では、RaspbianのOSイメージが書き込まれたmicroSDにあらかじめwpa_supplicant.confというファイルを作成しておくことで、...

masciiさん、ありがとうございます!この場を借りてお礼を申し上げます。

SSH接続を行うためのソフトをダウンロード

Windowsの場合は、SSH接続を行うためのソフトをダウンロードします。

私はPuttyを使っていましたが、

hdk の自作ソフトの紹介 | PuTTYjp (跡地)

最近は、Rloginを使用しています。

http://nanno.dip.jp/softlib/man/rlogin/

あるいは、最近のWindows10は、WSL(Windows Subsystem for Linux)でWindows上でありながら、簡単にLinuxが動かせるようになったので、UbuntuあたりをWindowsにインストールして、UbuntuのターミナルからSSH接続するのもありです。

ラズパイのつながっているIPアドレスを知る

ラズベリーパイにSDカードを挿入し電源を入れたら、ラズパイがネットワークにつながっているIPアドレスを知る必要があります。

私は、いつもブラウザに192.168.1.1を入力、つまり自分の家のルーターにアクセスして、そこからラズパイのIPアドレスを知るようにしています。ただ、すべての人がアクセス場所のルーターの情報を見られるとは限らないので、そういう場合は、Advanced IP Scannerのようなアプリをダウンロードして、IPアドレスを知るという方法があります。

Advanced IP Scanner - ダウンロード無料のネットワークスキャナー
Advanced IP Scannerはすべてのネットワークデバイスを表示し、共有フォルダへのアクセスを提供します。また、リモートからコンピューターの電源を切ることができます。ダウンロードは無料です。

SSHで自分のラズパイにアクセス

ここまでできたら、ラズパイに、自分のパソコンからアクセスします。Raspbianの初期設定のユーザー名は「pi」で、パスワードは「raspberry」です。PuttyやRloginでIPアドレス、ユーザー名、パスワードを設定していればすぐにアクセスできるはずです。

あるいは、UbuntuみたいなLinuxからアクセスする場合は、

ssh pi@192.168.1.24

のような「ssh pi@ラズパイのつながっているipアドレス」と入力すると、パスワードを聞いてくるので、「raspberry」と入力すると接続できます。

ぶっちゃけ、電子工作をやるだけなら、SSH接続のターミナル上でvimを使ってファイル編集とかしてれば、キーボードやマウスを一切つなぐことなく操作できちゃうんですね。便利!

【おまけ】ブルートゥース機器をつなぐ

また、ラズパイに、マウス、キーボード等をブルートゥース接続したい場合は、一度VNCでGUI画面に行ってからも簡単に設定できるのですが、SSH接続のターミナル画面で完結させたい場合があるかもしれません。その際の操作法については、過去の記事でまとめてありますので、こちらをご参照ください。

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【おまけ】VNC接続したい場合は

というわけで、このままSSHで遠隔操作するので十分な人もいらっしゃるかもしませんが、もし、GUIでもRaspbianを操作したいという場合は、VNCの環境を設定する必要があります。こちらも一応メモっておきます。

SSH接続でVNCを有効化

ラズパイのSSH接続の画面で、

sudo raspi-config

と入力するとラズパイの設定画面に行きます。

ここで、「5.interfacing options」を選択すると、

VNCを有効化するオプションが出てくるので、VNCを選択すると、

VNCサーバーを有効化しますか、と聞いてくるので、Yesを選びます。

その後、

sudo reboot

でラズパイを再起動すると、VNCが有効化されます。

VNCのアプリをダウンロード

Windowsパソコンから、VNCでラズパイにアクセスするためには、VNCのアプリをインストールする必要があります。今回はRealVNCのVNC Viewerを使用します。

Download VNC Viewer for Windows | VNC® Connect
Control VNC® enabled computers with VNC® Viewer.

Exeファイルを実行すると、すぐに使えるようになるので、上のボックスに、ラズパイがつながっているIPアドレスを入力します。

するとこんな画面が出てくるので、そのままContinueボタンを押すと

ユーザーネームとパスワードを入力する画面が現れるので、初期設定のままの場合はそれを、変更した場合は新しいパスワードを入力します。

すると、つながりました!

表示画面が小さく感じる場合は

画面が小さいなという場合は、左上のラズベリーマークをクリックして、「Preference」→ 「Raspberry Pi Configuration」を選択すると…

「system」→「Set Resolution」という項目があります。

デフォルトでは、720×480になっているので、ここを、1280×720、あるいは、1920×1080にすると、大きな画面で表示できます。

遠隔操作でできないこと

電子工作などを行うだけなら、ラズパイにSSHでアクセスするので事足りてしまうかもしれません。

一方、VNCでアクセスして、気づいたのですが、VNCでは、音声は出てきません。なので、ラズパイのオーディオジャックなりブルートゥース経由でスピーカーへ別途出力する必要があります。

また、マインクラフトは、VNC経由だと遅延があって、まともにプレーはできないかなという感じでした。なので、マインクラフトを遊びたい場合は、素直にモニターにHDML接続をして、マウスやキーボードをUSBなりブルートゥースで接続した方がよさそうです。

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