えっ、犬の歯石に効く!かもしれないデンタルスプレー

犬のお世話やグッズ
この記事は約6分で読めます。

我が家のウェルシュコーギー犬ネモが、ちょうど一年半ほど前に、7歳半にして初めて全身麻酔による歯石取りを行ないました。ですが、一度、歯石を取り除いてしまうと、次の歯石はどうしても短期間で付きやすくなってしまう。どうにかして、歯石が付かない方法というのはないかしらと思い、獣医さんに尋ねたところ、固いものを噛むこと(噛むオヤツ噛むオモチャ)と歯磨きをすることを勧められました。

実際に、固いものを噛ませたり、歯磨きをすることで、歯石が付きにくくなることを実感しました。ですが、少し気を抜くと、それ見たことかと歯石ができてしまう。この歯石どうしよう…。そんな折、興味深い商品の存在を知りました。今日は、歯石除去できるかもしれない歯石防止のスプレー・ジェルについての記事です(下に続く…)。

普通の歯磨き粉とどう違うの?

そもそも、普通の歯磨き粉との違いは何なのでしょう?

歯磨き粉・歯磨きジェル

いわゆる歯磨き粉・歯磨きジェルは、人間の場合もそうですが、歯磨きペーストの中に研磨剤や酵素が入っていて、その力により歯垢が取れて、歯を綺麗に保つことができるわけです。ミントなど爽やかな匂いの成分が入っていることで口臭を抑える働きもあります。また、フッ素入りの歯磨きも数多くあります。フッ素は、歯の再石灰化を促し、歯を強くして虫歯を防ぐと言われています。最近では、フッ素の安全性を疑問視する声もありますが、市販の歯磨きの多くにはフッ素が含まれています。

基本的に、歯磨き粉は、歯ブラシを用いて歯をゴシゴシ磨く際に必要となるものです。人間(大人)の歯磨きの場合は、歯磨きペースト自体は、飲み込まずにうがいと共に吐き出すことが前提となっています。一方、犬や猫の場合、うがいができず、歯磨きペーストを吐き出すことができないので、当然、飲み込まれてしまいます。なので、犬が飲み込んでも問題のない成分であることが大切です。

さて、ワンちゃんの場合、自分では歯磨きできないので、飼い主さんが、歯ブラシや布やご自身の指を用いて、歯磨きペーストをワンちゃんの歯に塗り込んでゴシゴシすることになります。毎日の歯磨きにより、その日についた歯垢を落とし、歯石化することを防ぐわけです。用途は一緒なのだから、人間の歯磨き粉をワンちゃんにも使ってしまえばいい、という考えもありますが、キシリトールなどワンちゃんに絶対あげてはいけない成分が入っていることもあるので、要注意です。やはり犬専用の歯磨きを使用するのが無難かなと思います。

歯石防止のスプレー・ジェル

一方で、歯石防止のスプレー・ジェルって一体なんでしょう?普通の歯磨き粉・歯磨きジェルとどう違うのでしょうか?

歯石防止のスプレーやジェルは、酵素や研磨剤により一度付いた歯垢を物理的に落とすのではありません。スプレーやジェルに配合されている植物の抽出エキスやエッセンシャルオイルが、ワンちゃんの口腔内の環境を改善してくれることで、歯垢を付きにくくし、歯石を徐々に薄くしていくという商品です。このため、必ずしも歯ブラシでゴシゴシする必要はありません。歯ブラシ嫌いのワンちゃんでも、さっとスプレーを吹きかけたり、ジェルを塗るだけで効果が出てくるというのです。

これから、日本で購入可能な代表的な商品を5つほど紹介していきます。内容量や成分などの比較は、あとでまとめて行ないますので、まずは個別の製品の概要をご案内します。

ペッツライフ オーラルケア

ペッツライフのオーラルケア。スプレータイプとジェルタイプがあります。スプレータイプはペパーミント味のみ。ジェルタイプはペパーミント味とサーモン味があります。いずれも犬猫に使用可能です。
調べてみたところ、ペッツライフ社は、2003年に設立されたアメリカの会社で、このジャンルの製品としてはトップを誇るらしく、アメリカのみならず世界中に輸出されているようです。実際、私が住むヨーロッパでも、ドイツのPlatinumという会社がヨーロッパ用に製品化しているようです。成分は、水と穀物由来のアルコールの他、グレープフルーツとグレープの種の抽出エキス、タイム、ペパーミント、ニームといったハーブオイルを使用しています。

リデンタ 歯石ケアスプレー

こちらは、リトルラボという日本の会社から販売されている製品です。スプレータイプと、サーモン風味のジェルタイプがあります。ジェルタイプはこちら。 ペッツライフ社のに比べて、一瓶の内容量は50mlと少なめです。

プラークアタック

こちらはプラークアタックという製品で、スプレータイプとジェルタイプがあります。本社はアメリカはテキサスにあるようです。

LEBAIII

こちらは、カナダのラボラトリLebalab.incという会社が製造しているLEBAIIIという製品です。本社のホームページは簡素なものですが、それによるとLEBAIIIは、1994年から動物病院等で使用されてきたとか。内容量は29.6mlと少なめ。ただし、上のリデンタやペッツライフの製品が、1回の使用量が中型犬の場合で3-5プッシュだったのに対して、LEBAIIIは22キロ以下の場合は1プッシュで、使用量は少なくて済むので、コスト的にはそんなに変わらないかもしれません。成分は、水と穀物由来のアルコールの他は、ミント系(Lamiaceae:シソ科)とローズ系(Rosaceae:バラ科)のエッセンシャルオイルを使用しています。

デンタリン

デンタリン クリアーミストは、日本製の商品で、アルコールフリーが目玉の商品です。成分は、蒸留水、天然ミネラル、フミン酸、アミノ酸、ローズマリー等植物抽出物で、たしかにアルコールは使用していません。そう、これまで紹介したものはいずれも、成分に穀物由来のアルコールが含まれているのです。他の製品が、アルコールを含まざるおえないのは、成分にハーブオイルを使用しているために、水とハーブオイルを混ざりやすくするために、アルコールを使用していると思われます。一方、こちらの製品は、「ローズマリー等植物抽出物」とあるので、オイルではないのでしょう。日本製だし、アルコールフリーがいいと言う方はこちらの製品が良いでしょう。

さて、次はいよいよこれらの製品を比較表にして、どの製品を選べばいいのか検討していきます。こちらのページからご覧ください。

徹底比較 歯石対策デンタルスプレー5つの商品
歯石除去・歯石防止のスプレー・ジェルについて5つの商品を紹介します。ペッツライフオーラルケア、リデンタ、プラークアタックは、実は成分が一緒?LEBAIII、デンタリン クリアーミストなど、成分の特長や商品の選び方を解説します。
犬の歯石対策オーラルケア(ジェル)を開封、試してみました。
ペッツケア社のオーラルケアジェルのヨーロッパ版であるPlatinum。サーモン味のジェルを、我が犬9歳のネモに実際に試してみての率直な使用実感をお知らせします。

コメント